景公飲酒酲三日而後發晏子諫


景公が酒を飲み、悪酔いし、三日してやっと起き上がった。
晏子が謁見して言った。
「君はお酒により病んでおられたのですか」
公は言った。
「そうである」
晏子は言った。
「いにしえでは酒を飲むのは、気が通じよしみを合わせれば良いのです。ゆえに男はあつまり楽しんでも仕事の妨げとならず、女は集まり楽しんでも内助を妨げることはありません。男女がともに集まり楽しむときは、觴をまわすのは五回で、これより飲んだものは誅します。君が自らこれに服せば、外では政治を怨むことなく、内では乱れた行いは無いでしょう。今、一日飲酒して、このために三日寝込めば、国の政治は外から怨まれ、側近は内で乱れるでしょう。刑罰をもって受けることを防ごうとする者は、法に触れない悪事につとめ、賞与のために励む者は善をなすことを惰ります。上が徳行から離れれば、民は賞罰を軽んじ、国を治める根拠を失うでしょう。願わくば君はこれを節制してください」と。