東食西宿



  「講師の諸葛亮です」


  「成都の劉禅なのだ」

劉禅   「なんで朕が…」
諸葛亮 「複数人で故事成語を解説するというコーナーなので」
劉禅    「それは丞相に任せる。朕はちょっと後宮に…ぐわっ! な、殴ったね。親父にもぶたれたことないのに
諸葛亮 「ベタな台詞を。 それに私が殴ったのではありません。亡き張飛将軍の浮気は許さんという想いが殴ったのです。 あと殴られたことないかもしれませんが地面に叩きつけれたことはありますな」
劉禅    「ヒデェ親父だ。それよりこのノリはKOEIの三国志Yの攻略本のパクリじゃ…ぐはっ」
諸葛亮の右ストレートが劉禅の左頬を捉える。
諸葛亮 「ばらさんでください。 それとパクリではなくオマージュです。 ちなみにさっきのは私ではなく亡き關羽将軍が殴ったのです」
劉禅    「丞相、いつからそんなにたくましくなった?」
諸葛亮 「ここ数年、三国無双に出演しているので鍛えられているのです。羽扇からビームも出せます」
劉禅    「オチが見えたな。 それより顔グラが朕と丞相で違うようだが」
諸葛亮 「はい、私は]、陛下は\を使用してますってこれじゃ先に進まないですよ」
劉禅    「いいじゃないか。難しい話は聞きたくないし♪ ぐふぉあ」
腰を落として正拳突きを鳩尾に見舞う。
諸葛亮 「いい加減にしないと漢中で人買いに売られていたことをばらしますよ」
劉禅    「もうばらしてるじゃないか」
諸葛亮 「莫迦の相手はしてられないので、先に進みます」
劉禅    「…ヒドイ」




戦国時代のこと、斉の国に一人の美女がいた。
その娘の東隣の家は大金持ちだが醜男が、西隣の家には貧乏だがたいそう美男が住んでいた。
あるとき両家から同時に娘に婚姻の申し込みがあった。
両親は決めかね娘の意見を聞こうとこう言った。
「もし東の家に嫁ぎたければ左の片肌をぬぎなさい。西であれば右を…」
すると娘は両肌をぬいだ。
両親は驚き、どういうことかたずねた。
娘が言うには「東の家に嫁って食事をして、西の家へ嫁って寝ることにします」





諸葛亮 「太平御覧という書物に載っている話です」
劉禅    「要するに家付きカー付きババア抜きってやつだな」
諸葛亮 「ちょっと違いますが似たようなもんでしょうってよく知ってますねそんな20年以上も昔の言葉」
劉禅    「まあね。それよりこれって男も同じじゃないかな」
諸葛亮 「私は違います」
劉禅    「あれぇ、最近、妾を囲ったって聞いたけど?」
諸葛亮 「いや、妻は高齢で子が期待できぬものですから」
劉禅    「相当な美人らしいじゃないか。丞相も隅におけんのう」
諸葛亮 「いや、ですから私も歳ですし…」
劉禅    「意外と好きなんだねえ 黄氏の飯を食って妾を…んぐぉ」
劉禅の脳天に踵落しが決まる。
諸葛亮 「それ以上言うと許しませんよ。あっ、今のは亡き趙雲将軍がやったのです」
劉禅    「趙雲はまだ生きてるぞ。で、結局のところ、これはどういう意味なんだ」
諸葛亮 「人は貪欲だってことです」
劉禅    「それにしても女は昔からこんなこと言っていたんだな」
諸葛亮 「人間の本質は変わらないってことでしょう」
劉禅    「そうだね、変わらないんだね。だから朕も後宮へ…ぎゃああ」
羽扇からビームが一閃、劉禅黒コゲに。
諸葛亮 「まったく誰に似たのやら。これでは行く末が思いやられますぞ」
劉禅    「シュ〜〜〜」
諸葛亮 「おや、のびてしまった。お〜い、誰かこれを燃えるごみの日に棄てておいてくれ 。私は南蛮制圧に行って来るから」



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