陳權(ちん かん)
嘉祐二年(1057)〜宣和四年(1122)
字・瑩中
謚・忠粛
元豊二年の進士



陳權は朝会で蔡京が太陽に見入り、長いこと瞬きをしないのを見た。
そして人に語った。
「蔡京の精神はこのようであるから、遠からず偉くなるだろう。しかし、その凛賦を誇って太陽を見つめるような人間だから、権柄を握ればやりたい放題をして君主も自分の思うがままにしようとするだろう」
諫官になると、蔡京の悪事を攻撃した。
蔡京はこれを聞いて、腹心を遣わして弁明するとともに、甘言で陳權を懐柔しようとした。
これを聞いた陳權は答えた。
「杜甫の詩に『人を射るにはまず馬を射、賊を擒えるに須く王を擒えるべし』とある。やめるわけにはいかない」
そして攻撃の度を強めた。