韓�g（かん き）
大中祥符元年（1008）〜熙寧八年（1075）
字・稚圭
謚・忠献
丞相・魏國公
相州は安陽の人
天聖五年の榜眼
王安石の変法、特に青描法に対し断固反対した。
朱熹は三朝名臣言行録の一巻全てを韓�gにあてている。



韓�gは進退に関して話していた。
「去就が難しいところにいる者は強引にやってしまい、しこりを残してはいけない」
韓�gは新任の参知政事が一人任用したのを聞くたびに嘆息して言った。
「昇進させるのは簡単だが、貶降させるのは難しい」



韓�gは言っていた。
「仁宗廟に誰を陪祀するかを協議すると、皆は王曾を取り、呂夷簡をすてた。誠意が欺かないのはこのようなものだ」
さらに言った。
「最近まで丁謂、寇準が朝廷にあった。天下の人々は何か善いことがあると、全て寇準のおかげだとし、逆に悪いことがあれば、全て丁謂のせいにした。悪事の全てが丁謂のせいではなかったのにである。天下の善悪はどちらかに決まってしまう。身を修め誠意を治めることを怠ってはいけない。」
そしてまた言った。
「王曾は宰相となったが、その事跡に特別なものはないが、人となりを論じれば、天下の人々は賢宰相だと信じ込んでいる」
さらに言った
「呂夷簡は賢者を抜擢していると自任し、恩は自身にかえってきた。当時の士は皆、彼に籠絡されたが、欧陽脩、范仲淹、尹洙だけは最後まで籠絡されなかった」



韓�gは言った。
「欧陽脩と曾公亮はともに府内にいた。欧陽脩は偏狭で、曾公亮は齷齪していた。何かを議論するたびに声を上げて争い、収拾がつかなくなった。私は一切発言せず、二人の気が落ち着くのを待ってから、一言で可否を定めた。二人とも全てに承服していたよ」



韓�gは言った。
「学問をはじめ、己を修練するには、金玉のようにあるべきだ。微塵の汚れを受けないではじめて是である。そこまでくれば、汚れを受けてもそこなうことがない。そうでなければ中身がない」



韓�gは将来を嘱望されている人材について論じると、だれも不足であるとしていた。
「才器は万能でなければならず、四面に当たること出来なければならない。そうしてはじめて天下の才能である。今は皆一面に当たることしか出来ない」